プロフィール

INTRODUCTION : ごあいさつにかえて

すべての駅は誰かの最寄り駅
ふるさとの駅
だから この列車は
ふるさと発 ふるさと行き

各地を走る鈍行列車に揺られ、車窓に広がる景色を眺めたり、見知らぬ無人駅で途中下車して、その土地の人々の乗降風景を見つめながら、いつしか、そんなことを思うようになった。

収穫を終えた田んぼの中に、ぽつんと在る無人のホーム、
さいはての地で風雪に耐え続ける、海沿いの小さな木造駅舎、
そして、住宅街に建つ、ありふれた最寄り駅。
それらは全て、誰かの日常生活の場であり、誰かにとっての、たったひとつのふるさとの駅だ。

今、この瞬間も、日本のどこかで、各駅停車の列車たちは全ての駅々にあいさつをしながら「誰かの最寄り駅」をつないでいる。四季折々の自然に彩られながら、そよ風のように、くりかえす波のように、終わることのないその営みは、どこか自然現象のようにも思える。

誰かのふるさとをつなぎつづけているが故に、はじめて訪れる場所なのに、どこか懐かしく、あたたかい日本の鉄道風景。
そのあふれるほどの抒情を、私の拙い絵で少しでも伝えることができたら幸いです。

鉄道風景画家 松本 忠

BIOGRAPHY

松本 忠 / Tadashi Matsumoto

  • 1973年 横浜市に生まれる。3歳から埼玉県戸田市で育つ。
  • 1993年 東北大学文学部に入学。この年の夏、初めてひとり「青春18切符」で帰省する。普通列車が終日乗り放題なので、仙山線、陸羽西線、羽越本線、五能線などを巡り、1泊2日で帰省する。宿泊は八戸駅の電話ボックス。夕刻に眺めた五能線の車窓が強烈に印象に残る。
  • 1997年 総合化学メーカーに入社。3年目の名古屋への転勤を機に、週末は列車での日帰りスケッチを楽しむようになる。便利になる一方で、どこかせわしなく、心の余裕を失っていく日々の中で、鈍行列車の刻むリズム、自然との融合、四季折々の抒情、その魅力を絵で表現する楽しさにとりつかれる。
  • 2001年 画業を志し、約5年間勤めた会社を退職。福島県郡山市に移住し、アルバイトで生計をたてつつ絵を描く。東北地方への憧れ、郡山が東西南北に路線を集める鉄道の要衝の地であること、また、誰も知人のいない場所で自分を試してみたいと思ったことから、郡山を創作の地に選ぶ。
  • 2002年 「もうひとつの時刻表」(ARTBOX)を出版。サンリオ「詩とメルヘン」イラストコンクール「佳作」受賞。これらを機に、「鉄道ダイヤ情報」(交通新聞社)での連載をはじめ、鉄道・旅分野を中心とした各種出版物での連載や掲載が始まる。
  • 2003年 この年以降、当時住んでいた郡山や、東京、埼玉をはじめ、青森、岩手、宮城、山形、福島、新潟、長野、神奈川、静岡、愛知、京都、大阪など、各地で個展を毎年開催。
  • 2005年 ルポライター・詩人の浅田志津子との結婚を機に、さいたま市に転居。
    また、人生の再スタートを切った郡山への感謝の気持ちを込めて、郡山市、只見町、新潟県入広瀬村(現 魚沼市)をめぐる巡回展を開催。売上金の一部を新潟県中越地震復興義援金として寄付。
  • 2008年 「うすい百貨店」(福島県郡山市)にて、初めての百貨店での個展。(2011年まで毎年開催)。
    また、この年より、全国各地の百貨店等で開催される「鉄道フェア」への出店がスタート。
  • 2010年 「八重洲ブックセンター本店」(東京都)にて、「画業10周年記念展」を開催。
  • 2011年 3月11日の震災以降、年内の個展・展示販売における売上の10%を震災復興義援金として寄付。
  • 2012年 震災、水害などで被災した鉄道路線を応援するため、現地の駅を訪ねて切符を購入し、個展来場者に配布する活動を展開。
  • 2013年以降も、全国各地の味わいある鉄道風景を描き続け、各地で個展を開催。切符購入・配布を通じた鉄道応援を継続している。

PUBLISHING

◆主な著書・共著

  • 「たとえば空に絵を描くように」(新風舎)
  • 「もうひとつの時刻表」(ARTBOX)
  • 「のんびり行く只見線の旅」(共著・歴史春秋社)
  • 「中央線的詩画集」(共著・本の森)
  • 「㈱やのまん」よりジグソーパズル4種類を発売
  • 「大人の塗り絵 POSTCARD BOOK ローカル線のある風景編」
  • 「大人の塗り絵 鉄道のある風景編」(河出書房新社)
  • 詩画集「線路沿いの詩」(共著・私家版)
  • など。

◆主な連載・掲載

  • 「鉄道ダイヤ情報」(交通新聞社)にて全国の鉄道風景を紹介する詩画を連載(2003~06)
  • 「遊歩楽」(東北レジャー情報)にて東北のローカル線を紹介するイラストルポを連載(2003~05)
  • 「FCTタイムテーブル」(福島中央テレビ)表紙にて福島県内の鉄道風景を紹介する絵と文を連載(2005~08)
  • 「NHKすくすく子育て」(NHK出版)にて妻の詩の挿絵を毎月担当(2006~07)
  • 「信用金庫」(全国信用金庫協会)にて各地の駅の佇まいを紹介する絵と文を連載(2008~)
  • 東北「道の駅」公式マガジン「michi-co」にて表紙画「道のある風景」を連載(2012~)
  • 「京三サーキュラー」(㈱京三製作所発行、編集・印刷 アベイズム㈱)にて表紙画「鉄道情景~ふるさとの記憶」を連載(2015~)
  • など。

◆その他

  • 「詩とメルヘン」(サンリオ)
  • 「旅」(JTB)
  • 「まっぷる秋田・角館」(昭文社)
  • 「旅と鉄道」(鉄道ジャーナル)
  • 「大人のいい旅」「じゃらん」(リクルート)などでのイラストルポ
  • 「福留功男の活き活き田舎暮らし」(BS日テレ)番組内の挿画(2008)
  • 「福島県神社庁ポスター」挿絵(2007~10)
  • 「埼玉自治」(埼玉県)の表紙計4回(2008~09)
  • 「只見町まちなか散策マップ」(只見町まちづくり観光協会)
  • 只見線を描いた絵5点が「ひとっぷろまち湯」(只見町の温浴施設)内の壁画として採用される(2013)
  • 駅舎型鉛筆削り「もりのえき」の、パッケージイラストを担当(カール事務機)(2013)
  • 「只見線の旅」(発行 奥会津五町村活性化協議会)において、表紙・挿絵に作品が採用される(2013-15)
  • など。

◆主な個展・展示販売

  • 「伊勢丹浦和店」、「伊勢丹相模原店」、「うすい百貨店」、「江戸東京博物館」、「京急百貨店」、「京阪百貨店すみのどう店」、「三省堂書店大宮店」、「書泉グランデ」、「須原屋本店」、「東武博物館」、「阪神百貨店梅田本店」、「丸善丸の内本店」、「八重洲ブックセンター本店」、「八木橋百貨店」、「リブロ池袋本店」他、多数。(50音順)

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