プロフィール

INTRODUCTION : ごあいさつにかえて

すべての駅は誰かの最寄り駅
ふるさとの駅
だから この列車は
ふるさと発 ふるさと行き

各地を走る鈍行列車に揺られ、車窓に広がる景色を眺めたり、見知らぬ無人駅で途中下車して、その土地の人々の乗降風景を見つめながら、いつしか、そんなことを思うようになった。

収穫を終えた田んぼの中に、ぽつんと在る無人のホーム、
さいはての地で風雪に耐え続ける、海沿いの小さな木造駅舎、
そして、住宅街に建つ、ありふれた最寄り駅。
それらは全て誰かの日常生活の場であり、誰かにとっての、たったひとつのふるさとの駅だ。

今、この瞬間も、日本のどこかで、各駅停車の列車たちは全ての駅々にあいさつをしながら「誰かの最寄り駅」をつないでいる。四季折々の自然に彩られながら、そよ風のように、くりかえす波のように、終わることのないその営みは、どこか自然現象のようにも思える。

誰かのふるさとをつなぎつづけているが故に、はじめて訪れる場所なのに、どこか懐かしく、あたたかい日本の鉄道風景。
そのあふれるほどの抒情を、私の拙い絵で少しでも伝えることができたら幸いです。

鉄道風景画家 松本 忠

BIOGRAPHY

松本 忠 / Tadashi Matsumoto

  • 1973年 横浜市に生まれる。3歳から埼玉県戸田市で育つ。戸田市立戸田第一小学校、戸田市立戸田中学校、埼玉県立浦和高等学校を卒業。中学・高校時代は野球部に所属。高校時代は外野手の補欠。
  • 1991年7月、川越初雁球場で行われた3年夏の大会は、0-7(7回コールド)で地区予選一回戦敗退(対 私立越生(現 武蔵越生))。6回・7回にライトの守備に就くが、最終回はネクストバッターズサークルで待つも前の打者が倒れ、打席に立つことなくゲームセット。
  • 1993年 一年間の浪人を経て、東北大学文学部に入学(社会学専攻)。大学では応援団に入団。最上級生時には団長を務める。
    大学一年の夏に初めてひとり「青春18切符」で帰省する。普通列車が終日乗り放題なので、仙山線、陸羽西線、羽越本線、五能線などを巡り、1泊2日で帰省する。宿泊は八戸駅の電話ボックス。夕刻に眺めた五能線の車窓が強烈に印象に残る。この旅がきっかけで鉄道の旅の味わいに目覚める。
  • 1997年 三菱化学株式会社に入社。三菱化学MKV(株)の産業用塩化ビニルフィルムを製造する部署に配属される。大阪、東京、名古屋にて勤務。3年目の名古屋への転勤を機に、週末は列車での日帰りスケッチを楽しむようになる。
    “ものづくり”に夢を抱きメーカーに就職したが、この頃、「実際に自らの手で何かを創作したい」という気持ちが強くなっていた。
    また、便利になる一方で、どこかせわしなく、心の余裕を失っていく日々の中で、鈍行列車の刻むリズム、自然との融合、四季折々の抒情、その魅力を絵で表現する楽しさにとりつかれる。
  • 2001年 画業を志し、約5年間勤めた会社を退職。福島県郡山市に移住し、アルバイトで生計をたてつつ絵を描く。東北地方への憧れ、郡山が東西南北に路線を集める鉄道の要衝の地であること、また、誰も知人のいない場所で自分を試してみたいと思ったことから、郡山を創作の拠点に選ぶ。
  • 2002年 「もうひとつの時刻表」(ARTBOX)を出版。サンリオ「詩とメルヘン」イラストコンクール「佳作」受賞。これらを機に、「鉄道ダイヤ情報」(交通新聞社)での連載をはじめ、鉄道・旅分野を中心とした各種出版物での連載や掲載が始まる。
  • 2003年 この年以降、当時住んでいた郡山や、東京、埼玉を中心に、各地で毎年個展を開催するようになる。
  • 2005年 「詩とメルヘン」で出会い、その後仕事仲間となった、ルポライター・詩人の浅田志津子との結婚を機に、さいたま市に転居。
    同年、さいたま市に転居する前に、人生の再スタートを切った郡山への感謝の気持ちを込めて、郡山市、只見町、新潟県入広瀬村(現 魚沼市)をめぐる巡回展を開催。売上金の一部(¥113,535)を新潟県中越地震復興義援金として寄付。
  • 2008年 「うすい百貨店」(福島県郡山市)にて、初めての百貨店での個展。(2011年5月まで毎年5月の恒例催事となる。2014年以降再開される。)
    この年より、各地の百貨店等で開催される「鉄道フェア」などのイベントにも参加するようになる。
  • 2010年 「八重洲ブックセンター本店」(東京都)にて「画業10周年記念展」を開催。翌年以降、年に2回の八重洲ブックセンター展が恒例となる。
  • 2011年 3月11日の東日本大震災以降、年内の個展・展示販売における売上の10%(¥946,432(妻で詩人の浅田志津子の書籍等売上による義援金¥50,091を含む))を震災復興義援金として寄付(※一部、新潟・福島豪雨被災地への寄付を含む)。三陸鉄道久慈駅にて三陸鉄道応援展を開催(7月)。
    福島第一原発事故による避難所のビッグパレットふくしま(福島県郡山市)、騎西高校(埼玉県加須市)を訪問(7月)、常磐線夜ノ森駅(福島県富岡町)を描いた絵葉書の希望者へのプレゼントを実施。
  • 2012年 震災、水害などで被災した鉄道路線を応援するため、現地の駅を訪ねて切符を購入し、個展来場者に配布する活動を開始する。現在も継続しており、2018年6月15日現在、合計 9,086枚(¥1,567,640)を購入。
  • 2014年 只見町「季の郷湯ら里」、金山町「道の駅奥会津かねやま」にて「只見線応援展」を開催(10月)。会場費を除く売上の全額(¥267,056)を、只見駅、会津川口駅での切符購入と只見線復旧復興基金への寄付に充てる。購入した切符を只見町と金山町の小学生と保護者全員にプレゼント。
  • 2015年 2011年7月の新潟・福島豪雨により運休(会津川口-只見駅間にて代行バス)が続く只見線の復旧・維持アイデアやその必要性、及び只見線やローカル線一般への思いを綴った冊子を自主制作。個展来場者へ無料プレゼントを開始する。
    2017年までに「只見線全線復旧への夢」「只見線『開通』への夢」「続・只見線『開通』への夢」「只見線という稔り」「只見線という稔り(改訂版)」を制作し、通算3000部以上を個展来場者にプレゼントする。
    翌年からはB3版「只見線詩画ポスター(詩 浅田志津子/絵 松本 忠)」を自主制作、各地での個展で来場者に無料プレゼントを始める。配布枚数は3000部以上に上る。
  • 2016年「JR只見線復旧復興 町民の集い」(只見町 季の郷湯ら里)にて基調講演を行う。その後も只見線復旧を願うシンポジウムや会合において、パネリストや講演を務める。
    またこの年以降、公民館講座や生涯学習講座などで、自身の絵を紹介しながらローカル線の旅の楽しさを伝える講演を行うようになる。
  • 同年4月、京都鉄道博物館オープンに伴い、2F「鉄道と文化」のコーナーに、鉄道絵画作品の一つとして、松本忠作品のポストカード20種類の常設展示が始まる。
  • 同年5月から2017年1月まで、近江鉄道創立120周年を記念した取り組みの一つとして「松本忠 ギャラリートレイン」が運行される。のべ300点以上の作品が車内、及び車体ラッピングで展示される。
  • 2018年以降も各地での個展開催、各種イベントへの出展、グループ展への参加、妻で詩人の浅田志津子との詩画展示や朗読会開催、シンポジウムや講座における講演、只見線をはじめとした地方鉄道の応援などに精力的に取り組んでいる。

PUBLISHING

◆主な著書・共著

  • 「たとえば空に絵を描くように」(新風舎)(2000年)
  • 「もうひとつの時刻表」(ARTBOX)(2002年)
  • 「のんびり行く只見線の旅」(共著・歴史春秋社)(2004年)
  • 「中央線的詩画集」(共著・本の森)(2005年)
  • 「㈱やのまん」よりジグソーパズル4種類を発売(2008年)
  • 「大人の塗り絵 POSTCARD BOOK ローカル線のある風景編」(河出書房新社)(2009年)
  • 水彩で描く美しい日本「ふるさと東北」(日貿出版社)に作品2点収録(2012年)
  • 「大人の塗り絵 鉄道のある風景編」(河出書房新社)(2012年)
  • 詩画集「線路沿いの詩」(共著・私家版)(2012年)
  • 「C58坂を上る」(井上謙 著/松本忠 絵・銀の鈴社)(2013年)
  • 詩画集「車窓に降る詩」(共著・私家版)(2015年)
  • など。

◆主な連載・掲載

  • 「鉄道ダイヤ情報」(交通新聞社)にて全国の鉄道風景を紹介する詩画を連載(2003~06年)
  • 「福島民報」(福島民報社)のエッセイ欄「民報サロン」にて計6回エッセイを連載(2003年)
  • 「遊歩楽」(東北レジャー情報)にて東北のローカル線を紹介するイラストルポを連載(2003~05年)
  • 「福島春秋」(歴史春秋社)にて福島の鉄道風景を紹介する詩画を連載(2004~06年)
  • 「FCTタイムテーブル」(福島中央テレビ)表紙にて福島県内の鉄道風景を紹介する絵と文を連載(2005~08年)
  • 「NHKすくすく子育て」(NHK出版)にて妻の詩の挿絵を毎月担当(2006~07年)
  • 「埼玉自治」(埼玉県庁)の表紙(埼玉の鉄道風景がテーマ)を連載(計4回)(2008~09年)
  • 「河北新報」(河北新報社)のエッセイ欄「微風旋風」にて計6回エッセイを連載(2011年)
  • 北海道広域避難アシスト協会 情報紙「KARAから」にて表紙画と文を連載(2017~18年)
  • 「信用金庫」(全国信用金庫協会)にて各地の駅の佇まいを紹介する絵と文を連載(2008年~継続中)
  • 東北「道の駅」公式マガジン「michi-co」にて表紙画「道のある風景」を連載(2012~2018年)
  • 「京三サーキュラー」(㈱京三製作所発行、編集・印刷 アベイズム㈱)にて表紙画「鉄道情景~ふるさとの記憶」を連載(2015年~継続中)
  • など。

◆その他の主な掲載・作品起用など

  • 「詩とメルヘン」(サンリオ)
  • 「旅」(JTB)
  • 「まっぷる秋田・角館」(昭文社)
  • 「旅と鉄道」(鉄道ジャーナル)
  • 「大人のいい旅」「じゃらん」(リクルート)などでのイラストルポ
  • 「福留功男の活き活き田舎暮らし」(BS日テレ)番組内の挿画(2008年)
  • 「福島県神社庁ポスター」挿絵(2007~10年)
  • 「只見町まちなか散策マップ」(只見町観光まちづくり協会)を描く(JR只見駅内、只見町観光まちづくり協会などで配布)
  • 伊豆急行50周年企画「伊豆急ヒストリーカレンダー2012」(伊豆急行㈱)に作品2点が起用される(2011年)
  • 「生きることに責任はあるのか」(弘前大学出版会)(哲学者 横地徳広氏 他、編著)の装丁に作品が起用される(2012年)
  • 只見線作品5点が「ひとっぷろまち湯」(只見町の温浴施設)内の壁画として採用される(2013年)
  • 駅舎型鉛筆削り「もりのえき」の、パッケージイラストを担当(カール事務機)(2013年)
  • 「只見線の旅」(発行 奥会津五町村活性化協議会)において、表紙・挿絵に作品が採用される(2013~15年)
  • 「東京人」(都市出版)(2016年1月号No.364)において、川本三郎氏の紀行文「駅をめぐる旅」の挿絵として作品1点が起用される(2016年)
  • 花泉酒造のワンカップ「只見線ラベル」に各種作品が採用される(2016~17年)
  • 「戦うことに意味はあるのか」(弘前大学出版会)(哲学者 横地徳広氏 他、編著)の装丁に作品が起用される(2017年)
  • 只見町初の米焼酎「ねっか」(合同会社ねっか奥会津蒸留所)のラベル等に作品が採用される(2017年)
  • JR東日本労働組合 東京地方本部結成30周年記念行事(会場 季の郷湯ら里(福島県只見町))メインステージの背景画に作品が起用される(2017年)
  • 「山の本」(白山書房)(2018年春号No.103)において、荒井正人氏の紀行文「只見四名山を巡る」の挿絵として作品が1点起用される(2018年)
  • など。

◆主な個展・展示販売

  • 「アリオ仙台泉店」、「伊勢丹浦和店」、「伊勢丹相模原店」、「うすい百貨店」、「江戸東京博物館」、「京急百貨店」、「京阪百貨店すみのどう店」、「三省堂書店大宮店」、「書泉グランデ」、「須原屋本店」、「西武秩父駅前温泉 祭の湯」、「東武博物館」、「中合三春屋八戸店」、「阪神百貨店梅田本店」、「松本カタクラモール」、「丸善丸の内本店」、「八重洲ブックセンター本店」、「八木橋百貨店」、「リブロ池袋本店」他、多数。(50音順)
  • 2018年現在、北は青森県から、西は大阪府をはじめとした近畿圏まで、出展範囲を各地に広げ、個展・展示販売活動を続けている。

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